北近畿経済新聞ONLINE

地域経済の明日を見つめる

TEL.0773-42-6800

雑記ノートBLOG

丹後ちりめん

 「ガチャンガチャン」という機織り機の大きな音と潮の匂い。小学生まで、夏休みは母の実家がある旧丹後町で過ごした。今でも潮風を吸うと記憶が鮮明によみがえる。大切にしている思い出だ▼無数に折り重ねられた紋紙。機織り機の音を遮る、耳をつんざくような電話のベル。炊事場の窓からは壮大な外海の絶景が広がっていた。日本海。冬は厳しいイメージがあるが、夏は深い緑の水面がキラキラと光り、とても美しかった▼家から少し歩くと、当時は百貨店のようなにしがきの店があった。伯母や母の手を握り、買い物に出かけた。港で盛大に開かれていた夏祭りにはたくさんの人。打ち上げ花火はまるで頭の真上ではじけているようだった。何もかも楽しかった▼祖父母、伯父、伯母は昼夜問わず働いていた。冬には山盛りのカニ、ブリを食べさせてくれた。本当に新鮮でおいしく真心のこもった料理だった。心が温まった▼30年経った今、そんな私が、些少ではあるが丹後ちりめん創業300年の記事に携わることができ、感慨深かった。今号は特に、たくさんの人に読んで頂きたい。〔岩本〕

共有

関連記事

  • NO IMAGE

    オープンファクトリー

    2023年03月01日

     ものづくり企業が工場などの生産現場を一般公開したり、来場者にものづくりを体験してもらったりする「オープンファクトリー」が北近畿でも行われている。市民…

    MORE
  • NO IMAGE

    希望の象徴

    2021年02月01日

     2度目の緊急事態宣言の発出は北近畿の地域経済に暗い影を落としている。私が担当する宮津・天橋立の展望施設、飲食店、宿などは時短営業や休業に入っており、…

    MORE
  • NO IMAGE

    コロナ前へ

    2022年12月21日

     今年も残すところあとわずか。振り返ると、「3年ぶり」という言葉をよく耳にした。新型コロナウイルスの感染拡大から3年。感染対策と社会経済活動を両立する…

    MORE
  • NO IMAGE

    まちに彩り

    2026年05月21日

     最近、個性的でこれまでなかった新しいお店を取材することが多い。その一つは宮津・栗田の「メゾン・ジュリアン」。元フランス外交官で著名な作家でもあるフレ…

    MORE