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大切な店

 先月、取材して以来、ずっと行きたかった舞鶴のシネマカフェに行くことができた。目的はジャズピアニストのドキュメンタリー映画。都市部の映画館でしか観られなかったが、地元で上映されることを知り、すぐにスケジュールを調べて足を運んだ▼西舞鶴のアーケード商店街を抜けた場所に建つ。六角形の小さなホールにはカラフルなリラックスチェアが並び、座り心地は抜群。マスクをしながらの映画鑑賞は初めてだったが、快適で音も良く、大満足だった▼上映後、映画の中で流れた曲をホールの立派な音響設備で聴かせてくれた。音源は半世紀以上前のレコード。なんとぜいたくな時間だろうと感じた。そして皆、音色に集中し一言も話さない。父親が通い詰めたジャズ喫茶はこんな雰囲気なのだろうとも思った▼地元で、そして都市部でもなかなか味わうことができない非日常の空間。自分にとって大切な店だ。だが今、全国でそれぞれが思う大切な店がコロナ禍であえいでいる。地域の店は客が守らないといけない。足を運ぶ以外、自分には何ができるだろうかと真剣に考えた。〔岩本〕

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