北近畿経済新聞ONLINE

地域経済の明日を見つめる

TEL.0773-42-6800

NEWSKITAKINKI KEIZAI

田園回帰

 2011年に発生した「東日本大震災」、20年から感染が拡大した「新型コロナウイルス」。この二つには共通点がある。都会で暮らしていた人が田舎に移住するきっかけになったことだ。実際、京丹後市や綾部市で移住者に取材しても、どちらかの影響で「今までの生活に疑問を持った」と口にする人が多い▼私がこれまでに取材したケースでは、移住者が観光やものづくりなどで地域に活力を生み出している。人口減少が加速する田舎でその存在感は大きく、最近では新型コロナによる「田園回帰」が地方創生の追い風になっているように感じる▼この流れが続いてほしいところだが、総務省の人口移動報告によると22年は東京都の転入超過が3年ぶりに拡大した。コロナ禍で落ち着いたかのように見えた一極集中が、コロナ前に戻った▼5月には新型コロナが季節性インフルエンザなどと同じ「5類」になる。アフターコロナの時代は間近になってきた。行動制限のない生活に戻るのはありがたいが、田園回帰の流れが消えてしまってはもったいない。今こそ、移住促進に注力すべきか。〔樋口〕

共有

タグ

関連記事

  • 充実個室の高速バス

    2022年02月01日

    コロナ禍の新スタイル 全但バスが専門職大やKDDIと企画 全但バス㈱(本社・養父市八鹿町八鹿、桐山徹郎社長)の高速バス車両に、充実のエン…

    MORE
  • 価値高まる共有型オフィス

    2020年07月21日

    【特集】北近畿のコワーキングスペースを紹介  新型コロナウイルスは在宅勤務やリモート営業など、「働き方」を変えた。大手企業では本社の業務…

    MORE
  • 朝来に多肉植物専門店

    2023年06月21日

    介護福祉士の女性が本格開業へ 多肉植物に魅せられた一人の女性が今春、生産と販売を手掛ける専門店「多肉来福(たにくらいふ)」を立ち上げた。…

    MORE
  • 府北部ルートの再考を

    2025年07月11日

    北陸新幹線 舞鶴市議会が見直し求め決議 綾部市議会も意見書可決 北陸新幹線敦賀以西の延伸を巡り、舞鶴市議会は6月30日、現行の小浜・京都…

    MORE