北近畿経済新聞ONLINE

地域経済の明日を見つめる

TEL.0773-42-6800

雑記ノートBLOG

丹後ちりめん

 「ガチャンガチャン」という機織り機の大きな音と潮の匂い。小学生まで、夏休みは母の実家がある旧丹後町で過ごした。今でも潮風を吸うと記憶が鮮明によみがえる。大切にしている思い出だ▼無数に折り重ねられた紋紙。機織り機の音を遮る、耳をつんざくような電話のベル。炊事場の窓からは壮大な外海の絶景が広がっていた。日本海。冬は厳しいイメージがあるが、夏は深い緑の水面がキラキラと光り、とても美しかった▼家から少し歩くと、当時は百貨店のようなにしがきの店があった。伯母や母の手を握り、買い物に出かけた。港で盛大に開かれていた夏祭りにはたくさんの人。打ち上げ花火はまるで頭の真上ではじけているようだった。何もかも楽しかった▼祖父母、伯父、伯母は昼夜問わず働いていた。冬には山盛りのカニ、ブリを食べさせてくれた。本当に新鮮でおいしく真心のこもった料理だった。心が温まった▼30年経った今、そんな私が、些少ではあるが丹後ちりめん創業300年の記事に携わることができ、感慨深かった。今号は特に、たくさんの人に読んで頂きたい。〔岩本〕

共有

関連記事

  • NO IMAGE

    肉離れの秋

    2023年10月11日

     例年にない暑さを記録した9月を経て、10月に入ってようやく秋らしくなってきた。1年の中でも過ごしやすい季節であり、「○○の秋」といったように結び付く…

    MORE
  • NO IMAGE

    夏の観光

    2022年06月01日

     北海道・知床半島沖で起きた観光船沈没事故から1カ月余り。死者・行方不明者を出した痛ましい事故は、運営事業者のずさんな運航態勢や国の安全管理不備にまで…

    MORE
  • NO IMAGE

    みこし担ぎ

    2025年04月21日

     本日付の紙面で紹介したが、与謝野町観光協会が祭りの「みこし担ぎ」を商品化した。人口減少と高齢化が著しい北近畿において、担ぎ手の確保に苦慮する地域は少…

    MORE
  • NO IMAGE

    3年ぶり

    2022年07月11日

     コロナ禍で長い間中止されていたイベントや行事などが次々と再開され、新聞やテレビでは「3年ぶり」の文字を頻繁に目にするようになった。実際、私も取材の際…

    MORE