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中食

 新型コロナウイルスの感染が広がってから外食の需要が縮小した一方、持ち帰りや宅配による「中食」の市場が拡大した。感染が急増した昨年の今ごろは、中止になった忘年会の代わりに中食で〝おうち居酒屋〟を楽しんだ人も多かったのではないだろうか。私も、コロナ禍で中食の魅力を知った一人だ▼そんな中食の需要を狙ったのが、1面の記事で紹介した居酒屋の自動販売機。取材のついでに親鶏の炭火焼きを購入した。自宅で食べると、まさに「店の味」。缶ビールがあっという間になくなった。こんな良いものが自販機でいつでも買えるのだから、人気は出るだろう▼自販機を設置した店主の公手弥さん(59)によると「売れ行きは予想以上」。だが成長が期待できる新事業であるものの、素直に喜べない面もある。「本当は店に来てもらいたい」。望むのは、客でにぎわう本来の居酒屋の姿だ▼そういえば、コロナ前のように大勢でわいわいガヤガヤと飲むことがなくなった。外食には人との交流や出会いなど、中食にはない良さがある。来年こそは気兼ねなく外食したい。〔樋口〕

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