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まちの進化

 お弁当が買える店がない―。観光客のこんな声を受け、城崎温泉(豊岡市)におにぎり店がオープンした。取材の際、店内のイートインスペースでは観光客らが握りたてのおにぎりをおいしそうに頬張っていた▼城崎は駅を「玄関」、道を「廊下」、旅館を「客室」、土産物店を「売店」、外湯を「浴場」に例え、まち全体を一つの旅館に見立てるコンセプトで知られる。ところが近年は「泊食分離」を求める外国人客の増加に加え、人手不足で素泊まりの形態を採用する旅館もあり、外食ができるレストランが増えた▼更にはこだわりのスイーツなどを提供するカフェやテイクアウト専門店も増え、外湯に入ったり食べ歩きをしたりと、新たな楽しみ方ができる温泉地へと進化している▼「弁当」の需要が伸びているのも近年の傾向だ。旅館に宿泊した人が午前10時ごろにチェックアウトし、帰りの電車で食べる弁当を買おうとしても売っている店が少ない。おにぎり店は、こうした需要に応えるため地元の鮮魚店が出店。城崎はまちのコンセプトを大切にしながらも、需要に応じて日々進化し続けている。〔岡田〕

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