雑記ノートBLOG
百年産業
新年最初の取材は商工会議所の新年互礼(賀詞交歓)会で、毎年の恒例となっている。私が担当する舞鶴商工会議所では昨年、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止されていたが、今年は乾杯や会食を省いて開催された▼いつもと様子が違うとはいえ、無事に開催されたことは喜ばしいこと。気分が晴れやかになり、同時に気が引き締まった▼舞鶴の造船所では昨年、造船技術の海外移行の影響を受け、造船部門が撤退した。壇上に立った舞鶴商議所の小西剛会頭は、コロナ対策に加えて造船撤退を新年の大きな課題ととらえ、100年先も地域経済と雇用を支える「次なる産業基盤(百年産業)」の構築に言及した▼地元で新しい海洋性のものづくり産業の確立に向け、夏ごろをめどに同商議所の提言をまとめるという。私は期待を抱いた▼舞鶴は日本海側の防衛の要。港は、膨らむグローバル経済を北近畿に取り込むゲートウェイでもある。そんなまちの基幹産業が沈みかけている今、舞鶴の事業者の声に国、府、そして近隣自治体の政財界も耳を傾け、手を取り合ってほしいと願う。〔岩本〕