北近畿経済新聞ONLINE

地域経済の明日を見つめる

TEL.0773-42-6800

雑記ノートBLOG

日本酒

産学連携プロジェクトで若者向けの日本酒を開発した若宮酒造㈱(綾部市)の取材を通して、驚いたことがあった。商品企画を担当した地元の大学生は、このプロジェクトに携わるまで日本酒を飲んだことがなく、「おじさんが飲むもの」というイメージしかなかったという▼国税庁の資料によると、日本酒の消費量は2017年度でピークだった1973年度の3分の1程度。新型コロナウイルスの感染が広がった昨今では、更に落ち込んでいると考えられる。仕事終わりの一杯やハレの日などで欠かせない存在―。ではなくなりつつあるようだ▼需要の縮小に伴い、日本酒メーカーも全国的に減ってきているが、府北部には今も12社の酒蔵が点在する。それぞれに外国出身者や女性などの個性あふれる杜氏がいて、自社の特色を出した酒を造っている。府北部には、魅力的な日本酒が身近にある▼前出の学生は、こう振り返る。「飲まず嫌いだったが、日本酒がこんなにおいしいものとは思わなかった」。飲んでもらえれば良さは伝えられる。需要を開拓する余地は、まだ十分にありそうだ。〔樋口〕

共有

関連記事

  • NO IMAGE

    緊急時の備えを

    2022年01月21日

     今月に入り新型コロナウイルスのオミクロン株の感染が急激に拡大し、北近畿でも連日のように多くの感染者を出している。従来と比べ症状が比較的軽いと言われて…

    MORE
  • NO IMAGE

    コロナの影響

    2020年08月11日

     本日付5面には、北近畿に本店を置く3信用金庫が行った4―6月期の景況調査の記事を掲載した。府北部、但馬、兵庫丹波のいずれの地域も急激に落ち込んだ。ま…

    MORE
  • NO IMAGE

    海のまち

    2020年07月03日

     今年はどうやら、海水浴や打ち上げ花火、祭りといった夏の楽しみを味わう機会がなさそうだ▼北近畿でも多くの市町が海水浴場の開設を見合わせており、早々に花…

    MORE
  • NO IMAGE

    会話の配慮

    2022年10月21日

     文章を書く仕事のせいか、人と話すのが苦手だ。取材の際は話さなければ仕事にならないので、下手を承知で話している。相づちのバリエーションも貧弱で、毎回、…

    MORE